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弁護士バッチが持つ意味について

テレビドラマに弁護士が登場する場合、必ずスーツの襟にバッチを付けています。実際に街中で電車に乗っている時などに、襟に燦然と輝く弁護士バッチを付けている人を見かけたことがあるという人も少なくないはずです。あれは、自分の高い能力をひけらかすために付けているわけではありません。日弁連の会則で、弁護士はその職務を行う際には必ず記章を付けるようにしなければならないと定められているのです。ですから、バッチを付けずに仕事をしている人は、厳密なことを言うと、会則違反を犯していることになります。別に付けるのを忘れていたとしても罰則が課せられるようになっているわけではありませんが、弁護士としての信頼感のシンボルとしての意味を持っているバッチです。

弁護士バッチの取り扱いについて

弁護士バッチは、弁護士としての身分を証明するという、非常に重い意味を持つものです。ですから、廃業によって日弁連の登録を抹消する際には、日弁連にバッチを返却しなくてはならないことになっています。そもそも支給ではなく貸与されるだけのものですから、万が一紛失してしまうようなことがあった場合には、面倒な手続きが必要になります。まず、バッチをなくしてしまった弁護士は日弁連に対し記章紛失届を提出する必要があります。届出を受けた日弁連では、すぐにその旨を名簿に記載し、なおかつ官報での公告も行います。さらに、バッチを再交付したことを最高裁判所と検事総長に通知することにもなっています。したがって、紛失した弁護士がその事実を周囲に隠しておくことは不可能です。

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